耐震性能・耐震等級

注文住宅・デザイン住宅を建てるにあたり、覚えておきたい耐震性能・工法・耐震等級について解説しています。

注文住宅づくりで覚えておきたい耐震性能・耐震等級の知識

家を建てる際には、地震対策を考慮して工法を選ぶ必要があります。木造在来工法・SE構法・RC造・S造・2x4工法それぞれの耐震性と、住宅性能表示制度による耐震等級についてまとめました。

木造在来工法(木造軸組工法)

木造在来工法とは、日本で最も普及している代表的な木造建築工法です。柱・梁を組み合わせて骨組み(軸組)をつくり、柱と梁が交差する筋交いを金物等で補強。そこに、屋根・壁・床などを取りつけていきます。

設計の自由度が高くデザイン住宅に向いた工法ですが、耐震性能はやや低め。構造材の樹種・筋交いの強度・技術力によっても耐震性能に大きな差が生じるため、素材・工法・施工業者選びは慎重に行う必要があるでしょう。

SE構法

SEとはSafety Enginiaringの略で、安全で工学的な構法を指します。鉄骨造・RC造で主流となっていたラーメン構造を木造住宅に取り入れ、安全に利用できるようシステム化したのがSE構法です。

SE構法ではすべての住宅において厳格な構造計算を実施、建物がどのくらいの衝撃に耐えられるのかを計算して施工にあたっています。

その耐久性は構造性能において最高等級(耐震等級3・耐風等級2)を獲得できるほど高く、地震による倒壊数0という実績を誇ります。耐震性だけでなく設計の自由度も高く、デザイン住宅・注文住宅にも適した工法です。

RC造

RC造とは、鉄筋コンクリート造(Reinforced Concrete)の略称。鉄筋の入ったコンクリートで柱・梁・壁・床などの主要構造部を組み、その周囲に型枠をつくってコンクリートを流し込んでいきます。

RC造は柱と梁で骨組みを組むラーメン構造と、壁で加重を支える壁式構造に分かれますが、耐震性・耐久性・耐火性・遮音性に優れているのはどちらも同様。

ただし、構造的に柱や梁が居住空間に出てしまったり、間取り・開口部に制限が出てくるため、自由なデザイン住宅を建てるには多少の困難がつきものです。

S造

S造のSはsteelのことで、構造部に鉄・鋼製の部材を使用する建築構造のこと。構造用鋼材の厚さが6mm以上の建築物は「重量鉄骨造」、6mm以下は「軽量鉄骨造」と呼ばれます。

木造建築よりも丈夫な構造ですが、振動によって揺れやすいという特徴があるため耐震・制震装置などをつける対策は必須。

デザイン的には柱と柱の間隔が広く摂れるため大空間が作りやすく、開放感のある家づくりが可能です。

2x4工法

2x4工法(ツーバイフォー)とは、2×4インチの規格化されたパネルを組み合わせて構造体をつくる方法。面で建物を支えるため、地震などの揺れ・衝撃に強いのが特徴です。

規格化された工法なので職人の技術力に完成度が左右されることもなく、気密性・断熱性にも優れているのが特徴。ただし壁が構造体となっているため、大空間やコーナーに窓を設けるなどのデザインは不可能。

結露しやすくシロアリにも弱いため、別途対策を講じる必要があります。

住宅性能表示制度の耐震等級

耐震等級とは、住宅性能表示制度および耐震診断により建物の強さを表す指標です。耐震等級は3段階に分かれており、それぞれの等級は以下の通り。

  • 耐震等級1:建築基準法に制定されているレベルと同程度の建物
  • 耐震等級2:耐震等級1で想定する地震の1.25倍の耐久力
  • 耐震等級3:耐震等級1で想定する地震の1.5倍の耐久力

基準となる耐震等級1の建物とは、「建築基準法に制定されているレベルの建物」。建築基準法では想定される地震・被害を以下のように設定しています。

  • 数百年に1度程度発生する地震力(住宅密集地で震度6強~7程度)で倒壊・崩壊しない
  • 数十年に1度程度発生する地震力(住宅密集地で震度5強程度)で損傷しない

すなわち、耐震等級3の家は「数百年に1度程度発生する地震力の1.5倍の力に対して倒壊・崩壊しない家」と言えます。耐震等級を取得した注文住宅・デザイン住宅などは、等級に応じて地震保険の割引を受けられるというメリットもあります。